風来坊

ジェシカの風来坊のレビュー・感想・評価

ジェシカ(2018年製作の映画)
1.0
超管理社会と化した近未来を舞台に、社会不適合者として排除される孤児たちを助ける為に立ち上がった謎の女性戦士ジェシカの戦いを描いたSFアクション。

他の方のレビューで知ったのですが、テレビゲームの「メタルギアソリッドⅤ」の登場人物のクワイエットに着想を得て製作されたそう。
確かに言われてみればほんのちょっぴり装備の感じとかはそれっぽいかという感じ。どうせならエナメルグローブは着けていて欲しかったけど(笑)
容姿に関しては似ても似つかない…。

近未来設定なのに町並みが現代はとてつもない違和感…。
これはジャンルはSFアクションとなっていますが、アクション要素はほとんどないです…。また孤児を助ける設定ですが、説明が足りずどう見てもテロ集団の女リーダーという感じしか受けません…。

孤児たちがいかに社会から迫害を受けているのかの強烈な説明やシーンが無いためにどうしても独りよがりで主張が一方的。
文字が空に飛ぶ演出はダサかったなぁ…折角の良いシーンだったのに。
この監督はアート性を出したいのかこういう演出が多い。この映画に関してはそれが成功しているとは思えません。

敵が人や社会ではなく無数のドローンというのは意外性がありました。
しかし、この戦いも2回しかないのですが…。
フランス映画らしく映像にはこだわっていて綺麗でした。特に海のシーンは綺麗。昔から青の表現がフランス映画は秀逸ですね。

メタルギアソリッドの雷電をもじったライデンというキャラクターを登場させる位なので相当のメタルギア好きな監督だなとは思いますが、それを本作には活かせているとは思えず…。多分、メタルギアソリッドの国境なき軍隊の始まりみたいな物を目指したのかなぁとは思うが…。

女戦士の孤独な戦いでも無いし、一体クワイエットの何が好きで何処を取り入れたのか分からない…。この物語の何を感じ何を楽しんで良いのか分かりませんでした。正直、全く面白くなく途中で何度もギブアップしようかと思った作品でした。

まとめの一言
「テロ集団の家探しと集団生活を見せられても」
風来坊

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