風来坊

追跡者の掟の風来坊のレビュー・感想・評価

追跡者の掟(2019年製作の映画)
2.0
イタリアで犯罪組織に妻子を誘拐され、身代金受け渡しに失敗して妻子を殺害されてしまった男。未解決のまま10年が経ったが、手掛かりを掴んだという刑事の報せを受け、男は再びイタリアの地に降り立つ。アメリカ、イタリア合作のリベンジアクション。

イタリアロケを敢行したり、空撮を多用したりと予算はそれなりにあったのかなと思う。ただそれを面白さに反映する事は出来なかった模様。
ラングレンを見たい訳で、イタリア若手刑事を見たい訳でじゃない。若手刑事のパートはもっと減らせたのではないだろうか?
展開も単調でかったるくなって来てしまい集中力が持ちません…。

例えば冒頭の誘拐されてからの間だったり、重要な部分をはしょり過ぎて状況が分かり難い部分がありますね…。リベンジ物として妻子を殺されてから10年間の苦悩があまり伝わって来ない。
復讐を決意しているのに主人公の行動がアマアマで心情がよく分からん…。

イタリア警察特に課長だか何だかが腐り過ぎ…。実際に賄賂や汚職がまかり通っているというイタリア警察なので、あながちこの表現は間違っていないのかも知れない。

ラングレンさんももうお歳なので、無理は出来ないし動きにもキレない。
でも吹き替えを上手く使ったり、巨体を活かしたアクションにしたり工夫をすればまだまだイケると思うのですが、この映画では衰えばかりが見えてしまう残念なアクション演出。

爆発とか派手さはなく地味ですが、終盤はそこそこのドンパチがあるので、そこだけは面白い。ドルフ・ラングレン主演なので評価が甘くなってしまいますが、全体的にチグハグさが目立つ残念なアクション映画でした。
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