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ウォルター少年と、夏の休日のwacchiのレビュー・感想・評価

4.2
いつ観たか思い出せないくらい久しぶりに鑑賞した。
良い映画だったという記憶は残っていたものの、改めて観ると良い映画どころか生涯大切にしたい映画だったことに気付いた。
このように感じたのは年齢のせいもあるかもしれない。
とにかく感動で何度も涙が溢れた。

以前観た時は、この作品を少年の成長物語として捉えていたような気がする。
しかし人生の折り返しを過ぎて観ると、少年目線と同時に自分の生き方を問われる内容でありハッとさせられた。
映画はやはり置かれている状況やバックボーンによって感じ方が異なるから同じ作品でも長く楽しめる。
途中甥に説くこんなセリフがある
「人には真実かどうかは別として信じるべきことがある
 人は生来善なるものだ
 自らの誉れ 勇気 高潔さこそが全て
 権力と金は全く意味がない
 善は必ず悪に勝つ
 そして愛は
 真実の愛は永遠に滅びない」
歴史上の偉人から得た学びではなく、自らの人生から得た教訓を後世に遺したいものである。こんな風に生きて人生を全うしたいと改めて思った。

本作はまるでスピルバーグが監督したかのようなわかりやすい展開で、夢と冒険と愛が詰まっていて自分好みだった。
ラストはほんとスピルバーグならこう締め括るかな、という感じでファンタジー的でもあった。
ただこの邦題、長く凡庸で、もう少し何とかならなかったのかな。
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