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パラサイト 半地下の家族のfumingのレビュー・感想・評価

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
3.6
近年最も話題となった韓国映画。オスカー受賞も納得の快作。
本作を評価したい点としては、なによりも映画におけるエンタメ性を忘れなかったことである。社会問題を扱った本作ではあるが、非常にテンポが良く、時にはコミカルに描くことで、何となく展開や結末の読めてしまう台本において視聴者を飽きさせない作りとなっている。社会派映画は往々にして作家の主張やテーマ性が前に出過ぎてしまっていて、ひどく重苦しいものになったり、単純に映画としての面白さを損なってしまっているものがあるが、本作はそういった部分にはかなり気を払って作られていると感じた。「ジョーカー」ではなく本作が受賞したのは、そういった部分があると個人的には思いたい。
本作は邦題が「パラサイト〜半地下の家族〜」であるが、視聴後にこのタイトルの意味がさらに分かる。なにかと批判の多い外画の邦題問題であるが、本作については100点満点を差し上げたい。
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