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パラサイト 半地下の家族のeryuのネタバレレビュー・内容・結末

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

●観客視点
 どんどんお金持ちの家に侵略していって、体験したことのない生活に浮かれている様子は面白かった。でも、大雨の日をきっかけに半地下での自分の生活と、お金持ちの家で嘘をついている状態の差に絶望している姿が表情や仕草で絶望が伝わってきて言葉が出なくなった。衝撃を受けた。
そして、一瞬のうちに表情に殺意が湧いて、刺してしまう流れの表情の移り変わりがとてもリアルで見入ってしまった。
序盤は面白いと思っていたのが、最後は衝撃で終わった。

●役者視点
◯ギジョン(妹)
家が浸水してきたとき、トイレでお金持ちの家と自分の状況の格差に絶望している場面で隠していたたばこを吸うシーンがすごく印象的だった。絶望しているのだけれど、もう諦めているようにも見えた。自分が演じる時は、タバコの吸い方、姿勢、力が入っていない様子で表現したいと感じた。
また、表情も絶望から諦めに変わる瞬間はフッて自分に笑ってしまうと思った。

●脚本で何を伝えたいのか
格差社会を表していると感じた。
この世で生きている限りどこかに格差はあって、感じやすいものも感じにくいものもあるけれど、格差をどう受け止めるか、受け止め方次第で自分の人生や生き方が変わるということを伝えたいのかなと考えた。
貧困の中でもそれなりに楽しんで生活していた最初と、羨ましい気持ちや絶望や諦めを感じたあとでは生活の楽しさに大きな差が生まれていたと思うから。
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