前評判が良すぎると、つい警戒して引き気味に観てしまいます（去年は『ジョーカー』）。
が、とても面白かった。よくこんなストーリーを考えつくもんだと感心。
ただ、私の場合“感心”は上級ではあっても最上級ではありません。
今回は、ギャグからシリアスまで盛りだくさんの要素、後半の先の読めない展開、そして数々の名セリフに感心しました（ちなみに私は『万引き家族』には感動しました）。
私のツボは、「同じ匂いがする」「緊急事態発生！」さらにはモールス信号の解読など、観ているこちらを次々とハラハラさせながらも肩透かしばかりのダソン。
また、夜のリビングで明かりがついて、ソン・ガンホのほふく前進の動きが止まるシーンでは、さてはポン・ジュノ監督、『大脱走』が好きだな、と思ったり。
カメラアングルによっては幼い子供のように見えるギウとギジョンの兄妹の表情が印象的。
「匂いだけ一線を越しやがる」「ノー・プラン」「時計まわり」「この場所に似合ってる？」「リスペークト！」･･･。いや、いろいろと楽しませていただきました。
オマケ、半地下の窓は『暗くなるまで待って』を思い出しました（見える風景はずいぶん違うけど）。
