mameco

風の電話のmamecoのレビュー・感想・評価

風の電話(2020年製作の映画)
4.5
.
はるの、泣き叫ぶ姿に
初っぱなからボロボロ泣いて
よりによってハンカチを忘れたことをめちゃくちゃ後悔した。
.
たぶん
数年前瓦礫だらけの大槌に家族で訪れた記憶や
何年も仲間と続けていた被災地チャリティのイベントの想いが
私の中にやっぱり根強く残っていて、
そうさせた。
.
あの頃震災について私たちなりに深く関わって
被災地の方の声をたくさん聞いた。
風の電話の存在も記事で読んだことがあった。
.
はるのように
10年経とうが何十年経とうが
泣き叫ばずにはいられない悲しみを抱えて生きてる人たちが必ずいて、
それをドキュメンタリーの質感でスクリーンで観たもんだから
被災した1人の女の子の人生の一片を
そのまますぐ隣で見ているようで
同年代の子の親だから更に刺さりまくって
これでもかってくらい終始涙が止まらず
.
エンディングロールの頃には泣きすぎてぐったり。。
.
.
数年前
何か私たちに出来ないかって被災地を想って
小さな子どもを背中におぶいながら
仲間と走り回ったあの経験は
確かに私の人生の財産になってる
.
だからこそ正直
この作品は、見に来るのにはすごく勇気がいった
その感覚が全てで
このタイミングで観れて本当に良かった
.
.
あの頃の想いを
忘れるわけがなくて
改めて自分の中の想いを振り返る
とても大切な作品が出来た
.
.
『生き残ってしまったんだから、いやでも食わなきゃな』
『たくさん食べなよ』
出会う大人たちみんな、口も聞かないはるに言うセリフ
この映画で何度も食事のシーンが出てきて
生きるってやっぱ食べることなんだな
とも。印象的だった。
mameco

mameco