彩

風の電話の彩のネタバレレビュー・内容・結末

風の電話(2020年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

主人公の常識のなさが最初から最後まで気になりすぎて話に入り込めなかった。
どうやって育ったらこんな子になるのだろうか?という気持ちしか湧かない。リアリティを追求しているとして、余計に共感もできなければ寄り添える気持ちもなくなって心が冷めていく音がした。

それを抜きにしてその他の部分を語るのではあれば、震災によって傷付いた心、鎖してしまった気持ち、なによりも「置いていかれてしまった」今生きているひとたちの気持ちに寄り添っていて、とても素晴らしい作品だった思う。
亡くなってしまった方々を忘れずに思い続けるためには今を強く生きていかなければならないという前向きなメッセージがそのまままっすぐ伝わる。
当事者のみなさまでは苦しくて観るに耐えないようなリアルな描写がたくさんあって、考えさせられる作品だった。

そしてなにより大切なひと、家族に会いたくなった。帰ってすぐに、大好きだ、と伝えたい。
彩