みかん

るろうに剣心 最終章 The Finalのみかんのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

*ネタバレしていますので、閲覧注意です!


てっきり縁編を前編・後編として二部作でやるのかと思ってたら、本作で完結したのでびっくりしました(^^;
The Beginningは前日譚になるのかな。

本作の一番の見所は、新田真剣佑!!
もー、最初から最後までひたすらかっこよかった!
俳優さんとしては知っていたものの、演技をきちんと見たことなかったんですが、めちゃめちゃ上手かった!
哀しく歪な憎悪と執着を、自分でも制御できない姿が痛いほど伝わってきて胸が軋む。
役柄も相まって、存在が際立っていました。
完全に彼がもう1人の主人公だった。
剣心があまり感情を表にださない感じだったからか、余計に縁の心情のほうが丁寧に表現されていたように感じました。
(剣心のほうはThe Beginningでより掘り下げるのかもしれませんが。)

殺陣やアクションも相変わらずすごかった!!
これは大きいスクリーンで見てよかった。
邦画でここまでクオリティの高いアクションは他に無いのでは!?
特にラストの縁との鬼気迫る室内戦闘シーンがたまらんかったです。
剣心が拳銃の弾を全部避ける俊敏さとか、もはや人間場馴れしていますが、少年漫画でしか見れないような戦闘シーンの数々が実写で再現されたことに大興奮でした!
あのスピード感や身のこなしはどうやって撮影してるんだろうか。。。

縁に謝るラストもよかった。
人斬り抜刀斎と恐れられた主人公の戦いと贖罪がきちんと描かれていたと思います。

また、最終章と言うだけあって、キャラクター達のそれぞれの活躍もたっぷり描かれていました。
この辺は賛否意見割れそうな気がしますが。。。
原作の内容はかなりうろ覚えなので、ストーリーがどこまで原作に沿っていたのかはわかりませんが、個人的に人気キャラの露骨で唐突なサービスシーンは必要だったのか疑問でした。
私は上映期間終了間際に見に行ったから、CMで彼の登場がネタバレされた後だったのでサプライズ感もなく。
戦闘シーンは素晴らしかったけど、無理やり出てきた感すごかったので違和感が拭えなかった(^^;)。
斎藤さんと操ちゃんが対なかんじで戦う演出のところも、本当は操ちゃんじゃなく蒼紫だったんかなと邪推しちゃったりもして、作品に罪はないんですが純粋に見れないのがちょっと残念でした。。。そう思っちゃう自分にも。
(というか、前作で蒼紫が翁を殺めたことを、操は赦せたんだろうか。。。)

あと、最後まで掴みきれなかったのが、薫というキャラクター。
剣心を支える重要な存在ですが、当事者じゃないのに巴のことを諭されたら、縁からしたら知りもしないのに!って怒りしかないよね。
このシーンだけで、思慮深さに欠ける感じに見えちゃったというか。
縁が薫に巴の面影を重ねてる理由もよく分からなかったな。。。
二人は似てたとか設定あったんかな?
それとも剣心を守る姿を重ねてたのか。
また、シリーズ通して剣心の弱味みたいに扱われるのにちょっとモヤモヤしてしまいました。
ずっと心が綺麗で、どろついた部分が見えないのが、余計にそう思うのかも。
巴への想いを背負って生きる剣心を一緒に背負っていく!っていう、その覚悟や葛藤をもっと見れたらよかったなと思いました。
原作ではその辺りもきちんと描かれていた気がします。
正直、今回薫何もしてないように見えちゃって。。。
剣心の心に訴えかけるような、きっかけとなるようなやり取りもなかったので。
また、尺的にしょうがないのかもですが、左之の扱いも雑に見えちゃったので、もっと活躍見たかったなー。
左之って剣心が誰よりも信頼を置く人物で、もっと強かったと思ってたので、左之ってこんなんだっけ。。。と思わずにはいられませんでした。
斎藤さんは文句なくかっこよかったです。
江口洋介渋くて素敵やー。

全てを詰め込むには無理があるのはわかるんですが、魅力的なキャラクターをクオリティ高い演出で見てみたいがためについつい色々言いたくなっちゃう。

何はともあれ、10年続いたシリーズ最終章!
The Beginningも楽しみです。
みかん

みかん