ゆいはん

るろうに剣心 最終章 The Finalのゆいはんのレビュー・感想・評価

4.0
幕末に人斬り抜刀斎として恐れられていた緋村剣心は、新時代の幕開け後は不殺を誓い暮らしていた。最強の敵とも言える志々雄真実を倒し、剣心は再び仲間たちと平和に暮らしていたが、突如として馴染みの店である赤べこが襲撃される。その後も剣心に関わるものが被害に遭う中、剣心はある人物と再会し、首謀者を知ることとなる。その首謀者は剣心の十字傷の謎と剣心の過去に大きく関係していた人物だった。

1作目の実写化が決まる前から大の原作好き。実写化はすべてが原作通りにいかないとわかっていても、原作と違う点があるのはやはりモヤモヤしてしまう。なぜ瀬田宗次郎?ここで巻町操大活躍なの?四乃森蒼紫ってこんなにあっさり離脱するくらい弱いっけ?左之助ってこんなにおちゃらけた感じだっけ?などとあげればきりがない疑問点が浮かぶ。そこはもうわりきるしかない。

それでも評価が高いのは以下の点。

人誅編はいい意味でるろ剣の中でも重い話だけど、それを実写化でもきちんと表現されていてよかった。剣心や薫の心情だったり、音楽だったり、1~4作目の中でも1番重みのある作品になったと思う。なかでも終盤の剣心と縁の対決は、BGMが使われずに刀の音だけだったのがすごくよかった。

2時間強で人誅編をやるのはかなり難しいと思われるけど、映画として考えると話の流れはとてもよかった。とても濃い2時間強だったな。

日本映画はアクションが微妙と言われている中、本作はアクションがすごかった。よくあるワイヤー感満載などがなく、また何をしているかがわからないというのがなかった。緋村剣心を演じる佐藤健さんは素晴らしかった。原作派でも剣心は佐藤健さんで大正解だったと思う。

今回の大きな目玉となる雪代縁。縁を演じた新田真剣佑さんは終盤に羽織りを脱いだとき、腕の筋肉がすごすぎてもうまんま縁!!!!倭刀術を思わせる動きなどもあり、剣心の飛天御剣流とは違った動きがあるのがよかった。肉体美も考えると縁も新田真剣佑さんしかいないかなと。

あとはもうスタッフさんの素晴らしかなと。カメラだったり照明だったり衣装だったりセットだったり、もうあげればきりがない。現代とは違う明治時代を作り出すって並大抵のことではないはず。それをあんなにも素晴らしく違和感のない出来栄え。
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