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るろうに剣心 最終章 The FinalのRAMPOのレビュー・感想・評価

4.2
漫画原作の実写化作品の中では成功している(と少なくとも私は思っている)「るろうに剣心」シリーズの最終章という事で、冒頭の“縁”登場シーンから邦画とは思えない魅せるアクションを見せてくれます。

因みに原作は全巻既読なものの、ストーリーは完全に忘却の彼方なのでストーリー展開は既視感なく新鮮です。
原作読み込んだファンの方には、もしかしたら違和感を持たれる人もいるかも知れませんが…。

東京の街の破壊シーンもなかなかの迫力映像で素晴らしいし、敵役個々のキャラも個性的で良いと思う。
上映時間の都合上、個々の掘り下げがないのは仕方のないところで、その辺は原作をもって補完すべきでしょうけど、上記のとおりすっかり失念しているので…、原作未読の方にはちょっと誰が誰やら訳がわからないかもしれません。

最終章って事で、過去作の著名キャラオールスター登場もなかなか胸熱ですし、上映時間にしっかり収めて満足感の高い作品と感じました。

蛇足ながら幾つか若干の不満な点を挙げるなら、
①原作に沿った結果なので本作の責任ではないのでしょうけど、縁の動機が詰まるところ究極のシスコン、大迷惑な奴。
②これまた漫画原作の仕方なさだと思うけど、さすがにそれ死ぬよねってシーン頻出(特に左之助、剣心も)で、流石に実写化では違和感。
③ストーリー展開的に仕方ないのでしょうが、神谷薫(武井咲)ほか周辺キャラの描写が過去作に比べて異常に薄い。巴(有村架純)と剣心との関係に対する薫の心情が殆ど見えなかった。

まぁそれらを含めても、漫画実写化邦画としては完成度の高い作品で、シリーズ好きなら観て損はないと思います。
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