みーちゃん

新感染半島 ファイナル・ステージのみーちゃんのレビュー・感想・評価

4.0
予想とは違っていたが、とにかくカン・ドンウォンが、かっこ良かった。実は劇場での鑑賞直後は、突っ込みどころ満載だと思った。でも娘と話し合ううちに、パンデミックから4年後という絶妙に長い設定で、説明がつくような気がしてきた。

※ここから本編に触れます。

先ずファン軍曹。何故あんなに執拗に、ライトを照らす危険を冒してまで、ジョンソク達を追ってくるのか?…なんとなく、半島脱出の争奪戦だと勘違いしそうになる。でも、よく考えると、ファン軍曹は、トラックの中身も、脱出のチャンスも知らないはず。永久にこの世界で生きていくしかないと思っているのだ。

だから、彼のモチベーションは、突如現れたカリスマなジョンソクに対する個人的な危機感と、631部隊の秩序崩壊への危機感だと思う。つまり、ゾンビと共存する前提で"現状維持"という発想しかない。思考停止の悲劇。

そして、何故ミンジョンの弱小チームが勝てたのか?それは、屈強な兵士達も狂わせる極限状態の中、最後まで人間らしさを失わなかった事に尽きる。その理由は、この4年間を、ファミリー(血縁は関係なく)という単位で育んできたからに違いない。そこに説得力とカタルシスを感じた。