ジェイコブ

悪魔は見ていたのジェイコブのレビュー・感想・評価

悪魔は見ていた(2019年製作の映画)
2.0
バツイチのキャリアウーマンであるソヨンは、職場では上司からのハラスメント、生意気な部下に頭を悩まされる毎日を過ごしていた。憂鬱な日々を過ごす彼女にとって唯一の癒やしは、自分の帰りを待つ一人娘のみ。そんなある日、駐車場で困っていた所を、若手警備員のイに助けられる。ソヨンは、初対面にも関わらず、距離を縮めてこようとするイを気味悪く思うも、彼の親切を無下にせずに、後日お礼を渡す。イはいたく感激すると、次第に彼女に対する異常な想いを表していく……。
ハリウッドの「P2」を韓国リメイク作品。最早韓国映画ではお馴染みと言っても過言ではないブッ飛んだサイコパスと、世界一ツイてないキャリアウーマンの命懸けの鬼ごっこが繰り広げられる。最後まで役立たずな部下と警察に、何しに来たのか全く分からない酔っ払いなど、苛つく要素がてんこ盛り。また、事件を影で動かす謎の組織を出したせいで、イの存在感が弱くなってしまった上、ご都合主義すぎるラストに思わずげんなりしてしまった。
いっそ影の組織などは出さず、イとクズの室長だけで企てた悪趣味なドッキリがエスカレートしたという形にした方が、まだサスペンスとして見られる。……大体、か弱い女相手に手こずりすぎな時点で、腕の良い殺し屋という設定に無理がある。