TAMU

未成年のTAMUのレビュー・感想・評価

未成年(2018年製作の映画)
4.3
遂に!コロナ明け初の新作映画鑑賞!
まだまだ一つずつ席を空けての状況だが、がんばれ、そして、新作公開してくれてありがとう俺のシネマート!

そして、こちらはキム・ユンソクの初監督作品。
キム・ユンソクと言えば、殺したり、殺されたり、最近では殺されなかったり。ダークな役が多く、どんな映画を作るのか。

キム・ユンソク自身の興味や内心が垣間見れる気もして興味津々。

そして、見たのは驚きの内容。浮気したダメ親父(キム・ユンソク)の1人娘と母親、浮気された側の1人娘と母親を繊細に描く。
奇怪なキャラクターは登場せず、多感な2人の娘を軸に、親の浮気を知ってしまった2つの家庭に巻き起こる地獄。

これ普通に見てたら女性の監督の作品かと思うなー。繊細な内容を丁寧に。そして後半、ドラスティックに動いてしまう展開と4人の女性のそれぞれ現実的な選択。

覆水盆に返らず映画大好きっ子ということもあり、胸を熱く、涙を拭いながら映画館を出ることに。凄いわー。キム・ユンソク先輩について行くわー。

トゲトゲしい展開はキムユンソクを自分に置き換えて想像してしまう恐怖。娘がいるのに浮気は怖いw
特に自分にオファーが来たとしても、これは断りたいクズ父親をキム・ユンソク自身が演じているのは憎い。偉い。

2組の母娘はいずれも個性的だが、片親ながら力強く生きる娘ユナを演じたパク・セジンの目ヂカラは強い。『サニー』のカン・ソラ思い出したレベル。

そして見逃せないのはユーモアたっぷりのバイプレイヤー。

揉める2人の娘の先生に『アジョシ』の悪いお兄ちゃんキム・ヒウォン。お馴染みのトーンによる軽薄な指導で2人から嫌われるw
そして病院の患者の母?ヨム・ヘラン。今が旬で映画、ドラマに引っ張りだこ。本作では余計なことするおばさん、として観客の記憶に残ることでしょうw
彼らの甲斐もあり、深刻な内容ながら、かなり場内には笑いが。

キム・ユンソク日本に来てくれないかなー。どんな人かもっと知りたい!
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