ゆみモン

カスリコのゆみモンのネタバレレビュー・内容・結末

カスリコ(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

ギャンブルには全く縁はないが、「石橋保」主演が懐かしくて、思わず見てしまった。
しみじみと切なく辛いがいい話だった。
石橋保が、ドラマ「アリエスの乙女たち」で磯崎高志生徒会長様を演じてから、何十年だろう。
こんなに渋カッコいい中年俳優になっていたとは…。

「カスリコ」という言葉・仕事(賭場での使い走り)を初めて知った。

石橋保演じる岡田吾一は、一流の料理人であったが、賭博で身を滅ぼし店も手放し、カスリコとして働くことになった。
与えられた仕事に一生懸命働き、何年か後、新しく店をやり直す目途が立ち、賭場を去ることになった吾一。
しかし、融資を受ける条件で受けた健康診断で、膵臓がんにおかされていることがわかり、新しい店の話もダメになったと思う。
ヤケになったのか、世話になった御大に挨拶に行った賭場で、吾一は二度とやらないはずだった勝負に出る。勝ちに勝っていた吾一だったが、いいところでやめず、最後の最後ので全てを失ってしまう。

吾一がそのまま、妻子と再会出来ずに亡くなってしまったのは、辛すぎる最期だった。
しかし、葬儀の場で、御大が吾一が買っていた大金を「岡田さんから借金をしていたので」と妻に渡すのは良かった。