おときち

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのおときちのレビュー・感想・評価

4.4
「カーディ・Bか?」
笑ったー。


2021年最初に何を観よう。劇場で見逃した映画が早くもNetflixにあったのでコレだ、と。

いやー、面白かった。たくさん笑った。そしてなんか泣けた。

ジョージ・ルーカスの『アメリカン・グラフティ』(1973年)が現代版にアップデートされたような映画。高校卒業前夜、一夜の物語で群像劇。


「ブックスマート(ガリ勉)」でちょっと意識高い系生徒会長のモリーと、親友で同性愛者のエイミー。
クラスメイトと遊ぶこともなく、パーティーなんかにも行かず、高校生活を勉強に捧げ大学進学を勝ち取ったモリー。
遊んでばかりのダメな奴ら、と思っていたクラスメイトも実は同じ大学(または同レベルの大学)やGoogleへの就職が決まっていたりして…。

「あれ?みんなはあれだけ遊んでいたのに、私と同じ大学?私の高校生活っていったい…」と思い悩むモリー。
「高校生のうちに遊ぶ最後のチャンスよ!」と親友エイミーを誘って卒業式前夜のパーティーは繰り出すのだが…。


エイミーとモリーが可愛すぎて。クラスメイトのみんなも先生たちも何だか微笑ましく。
そして胸にチクチクくるシーンも多くて、笑って泣いて忙しかった。
これ劇場で見逃したんだよな。もったいなかったな。劇場で大音量で観たかった。
マジで音楽最高。劇伴がダン・ジ・オートメーターで、さらに劇中に流れる曲がどれも良くて。

特にプールのシーンが良かったなぁ。パフューム・ジーニアスの「Slip Away」と映像がマッチして。ストーリー的にも大事な部分だったし。本当に最高。
あとエイミーがアラニス・モリセットの「You Oughta Know」を熱唱するシーンも最高。今の高校生ぐらいの若者にとってアラニスってああいう位置付けなのかな。


クラスメイトも実やいい奴らばかりで。ジジ、マジで最高。面白すぎる。ジャレッドも良かった。いや、みんな本当に良かった。


エンディングも最高でした。


イメージですが、これまでだったら非モテとかナードっぽいキャラや、マイノリティとして描かれそうなアジア系が、普通にクラスメイトの一員、何ならイケてるグループにいるのに時代の流れや現代らしさを感じた。
同性愛についても当たり前ですが、もはや普通のことだよね。いちいち前置きしたり書いたりするのが、逆に気になってくるぐらいだ。


あー、クラスの雰囲気やパーティー最高だったな。
またエイミーとモリーに会いたい。