けーすけ

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのけーすけのレビュー・感想・評価

3.5
モリーとエイミーは超仲良し。高校生活は遊び惚けている同級生を横目に、生徒会長をしたり勉強一筋でお互いに有名大学への進学も決まった。そんな中の卒業前日、遊んでばっかりの落ちこぼれだと思って見下していた同級生はスタンフォード大学やハーバード大学、googleへの就職等を決めている事を知る。全く遊ばない高校生活を送ってきた二人は卒業前夜のパーティーに乗り込む事を画策するのだが・・・





タイトルの『ブックスマート』はそのまんま「勉強ができる賢い人」的なニュアンスですが、本作では「知識はあっても実践が乏しい」といったいわゆるガリ勉的な意味合いのようで。

モリーとエイミーが「一晩で高校生活を取り戻す!」と陽キャが開催するパーティーへ行こうとするドタバタ劇。しょっぱなから結構な下ネタ全開でガシガシ突っ込んでくるので、苦手な方はご注意を。


そして観ていて思ったのが「めちゃめちゃジェンダーに突っ込んだ描写だなー」と。学校は人種も様々で同性カップルはいるし、主役のエイミーも同性愛者という設定。
かといって劇中ではそれが異端扱いされる事も無く、一個人の個性としてごく自然に扱われている。

さらには学校のトイレが男女共用っていうのが驚きだった。調べたところ、ここ数年でセクシャル・マイノリティへの対応やジェンダー・ニュートラルへの取り組みでそういった環境が増えているそう。もちろんアメリカ内でも反発はあったようだけど、比較的受け入れられている模様。日本ではまず無理だろうなあ…(法律でもオフィスは男女別が原則と決まっているそう)。

昨今のLGBTQに対する配慮ではあると思いますが、結構露骨なのでそこに違和感を覚える人もいるかもしれないですね。


モリーとエイミーがパーティーにたどり着くまでのハチャメチャはありきたりだけど、とある場所で盛られたドラッグによるトリップ表現(ノーモザイクの全裸…!←)には腹抱えて笑えましたし、二人の信頼感やすれ違いには根底にある熱い友情をビンビンに感じてホロりとも。



主演のケイトリン・デヴァー、ビーニー・フェルドスタインは「いかにも勉強一筋でやってきた」って感じのちょいダサな雰囲気の役作りがぴったりで良いコンビでした。

あとエキセントリック&ハイテンションのぶっ飛びキャラ、ジジって子が気になったのですが、スターウォーズ(ep.7)のコニックス中尉だったのか。っていうかキャリー・フィッシャーの娘だったのか…。全然知らなかった。劇中では神出鬼没なのが最高にツボでした。

そしていいところをかっさらって行ったホープ役のダイアナ・シルヴァーズの美貌に見惚れました。今後要注目ですねー。


基本おバカな話だけどツボは押さえられていて楽しい100分間でした。


2021/05/10(月) TSUTAYA DISCAS定額レンタルにて鑑賞。
[2021-042]
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