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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビューのykzrのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ご機嫌な映画と思わせつつ、登場人物それぞれの抱える仄暗い気持ちや、誰もが経験のある人間関係における不安感などもリアルに描かれている。
誰もが自分を守って生きており、その一線を越えるのは難しい。けれど、一線を越えた時に出会える自分と、その変化によって生み出される新たな環境や関係性に希望が持てる。
自分にも他人にも素直になっていくことで得られる楽しさや新たな世界を描く反面で、どんでん返のようにピザ屋の親切な男性(危機管理能力の促し)が殺人犯だったことに驚いた。作中で親切な大人もいるんだな(むしろ、なぜそこまで注意するんだ?)と思っていたが、その親切さは自身が実行犯だからこそ、というところがいい。
自分に少し無理をする、殻を破る、というテーマの中で、その行為に対する不安定さや危機感も描かれているので地に足がついてる作品だと感じた.
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