ちろる

キャロラインのちろるのレビュー・感想・評価

キャロライン(2018年製作の映画)
3.6
見ているだけでジリジリと焦げつきそうな容赦ないテキサスの夏の暑さが画面から伝わってくるよう。

後半にあのずっと映し出されるキャロラインの眼差しにズキズキと胸が痛む。

姉として弟たちを守らなければならない。
しかし、自分がどうしていいかもわからない不安でいっぱい。

どうか、彼女の記憶の中からこの日の出来事が消え去りますようにと願う。

キャロラインの母親がやってしまったことは当然ありえない事である事は大前提として、そうせざる得ない程に追い詰められていたのだろう。
大人の登場人物皆が少しずつ間違っていて、でも誰も心底からの悪人が登場するわけではないから観た後もずっとザワザワした。

大人たちをヒートアップさせ、どうしようも無いところまで持っていってしまったのはきっとこの刺すような暑さのせい。

コロナ禍でも見知らぬ人同士の喧嘩や殺し合い増えたらしいが、それもコロナのせい。
 
どんなにカッとなっても、どこかでキャロラインのような幼い子どもが見つめてると思おう。衝動的に大人同士が傷つけ合ったりしちゃいかんよね。
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