Shinokichi

罪の声のShinokichiのネタバレレビュー・内容・結末

罪の声(2020年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

キツネ目の男が出てきた瞬間が一番恐怖で鳥肌立った。犯人グループの一人ということなのにあの破壊力はなんだろう。
金稼ぎと権力闘争と、利用された姉弟の半生が悲惨でとてもやるせない。同じ境遇なのに不自由なく暮らしていた主人公が罪の意識に苛まれるのも胸が苦しくなる。

主役も脇を堅める方々も原作もタイトルも(未読ですが)あますとろこなく見応えずっしりで最後まで堪能させていただきました。
重苦しい感じではないのだけど、深く突き刺さる、考えさせられる内容でやはり野木亜紀子さん脚本好きだなぁ。

原作者塩田さんと脚本家野木さんの対談を拝読したけど、お二人共エンタメを発信する側の責任感について真摯に取り組んでる姿勢が感じられ、昨今のSNSでの軽々しく発信してしまうことへの警鐘も訴えていて、作り手側の考えや努力の積み重ねが根底にある人たちが創り上げたものだから心に残る作品へと昇華していくのだなと感じた。

大阪行ったとき、グリコの前で同じポーズして写真撮りたいと言ったら大阪出身友人に恥ずかしいからやめてくれと言われた。そんなくだらないことも思い出してしまった。
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