グリコ森永事件をベースにした同名小説の映画化。
原作積んでるのに結局映画を先に観ちゃった。
実在の未解決事件への解釈、犯行に使用された子供の声というところに焦点を当てた発想が面白い。
死人も出てない事件だし、声を使われたとしてもそんな執着すること?この真相が分かったとして面白い話になる?と半信半疑だったけど、作中でも「今更時効の事件を調査して何になるのか」と自己言及するセリフがあるように、未解決事件の真相を判明させることだけが物語の着地点になってないのが良かった。
「一見して被害者がいないように見える事件であっても、事件に巻き込まれた罪なき人間やその家族の人生が狂うこともある」という視点をきっちり突きつけ、実在の未解決事件をベースにする意義のあるストーリーになっている。
声を利用された星野源と真実を追う記者小栗旬、二人の探偵役がそれぞれ調査を始め、最終的にバディとして行動する展開は燃える。
画面がちょっと明るすぎる気がする。