よし

罪の声のよしのネタバレレビュー・内容・結末

罪の声(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

すごい映画だった。
丁寧な作りで、本当に美しい。
雑な部分がない。

すごくて逆に涙が出なくて、これは完璧に近い、人間が作り得る最も精細な映画だと思う。

多分もう一度観る。

※2回目※
2回目観てきました。
前より冷静に観れました😙

水島の『ギン萬事件』ノートのヘタリ具合にまず感動を覚えます。
事件をまとめたWEBサイト、30年前のテレビの少し薄暗い画面やモアレ、家の中のビーズののれん、動物園の顔出しパネルに安易なネーミングセンスの園内キャラ、美白ブームが訪れる前の女性の顔立ち、服装、更にはイギリスヨークの観光地ではない風景など細部に心を砕いている。
どれだけ時間をかけてこれだけの物を揃えたのだろう、とか、死ぬほどロケハンやったんだろうな、という仕事への心意気が感じられて、この映画を作った方々に尊敬しか感じない。どうしたら本物になるか、をみんなが追求している。役者もまたそれを理解していて自然な、普通の人間たちを演じている。

原作の塩田武士が本小説を『極力史実通りに再現しました』と書いた想いを再現しようとしている。
だからこの映画は美しいと感じるのだと思います。
よし

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