"素数になるまで割り切って割り切って、真実を明らかにせなあかん"
1980年代に起きた企業脅迫事件。未解決となったこの事件で使用されていたのは子供の頃の自分の声だった…
原作はサスペンス小説ですが、モチーフはあのグリコ森永事件。脚本には今ドラマで引っ張りだこの野木亜紀子を起用し、広域重要指定事件で初の未解決事件となったこの事件の裏側に迫ります。
まるでノンフィクションを観ているかのような重厚感でグイグイ引き込まれました。訳もわからず犯罪に巻き込まれてしまった子供たちの心境を思うと苦しくて堪りません。
実際の事件はどうだかわかりませんが、この映画では憎しみが負の連鎖を呼んでしまいました。赦すって本当に難しいことなんですよね、登場人物のその後に、赦しと平穏が訪れることを願います。
「憎悪は憎悪によって止むことはなく、慈愛によって止む」仏陀