常盤しのぶ

ストゥーバーの常盤しのぶのレビュー・感想・評価

ストゥーバー(2019年製作の映画)
4.0
なんとなしに吹替を選んだら主人公の声が石田彰でひっくり返ったのが第一印象。そもそも本作を観ようと思ったきっかけはエターナルズのキンゴにハマってクメイル・ナンジアニの他出演作を探したのが始まり。

陽気で頼りになるキンゴとは対象的に陰気で頼りない、というより頑張っても空回りしっぱなしで可哀想なストゥーという対象的な役どころがギャップを感じられて面白かった。でもアレじゃ星5つはもらえないよ。というか本作を観る限り、以前は星5をもらえていたみたいなのが不思議なくらい。多分だけど、ウーバーを始めた当初は星5をもらえていたけど、高評価の維持を意識し始めてから評価が下がるようになってきたんじゃないかな。世知辛いね。

刑事のヴィックは堅物で融通の利かない、日本風に言えば昭和の頑固オヤジみたいな役。娘との接し方も恐ろしく不器用で呆れられているのも良かった。私はああいう不器用なオヤジが大好き。レーシック直後で物が見えずに目を細めている様子もメチャクチャかわいい。かわいいおっさん大好き。

下ネタというか下品なネタが多いので注意。話の筋もストゥーが好きな娘とヤるかヤらないかにあるのでお察し。道中のゲイとの恋愛相談が好き。ふと冷静になってみると『何してんだこいつら』ってなるけど、そこがまた愛おしい。職場の上司への独白シーンも好き。『今度から普通のトイレでするよ』そういう問題じゃねんだわ。

下ネタが多いが、最後はストゥーもヴィックも人間的に成長するヒューマンドラマに仕上がっている。……や、本当に下ネタが多いんだけどなんやかんやでいい感じに終わる。下ネタを連発する石田彰を思う存分堪能したい人に是非ともオススメしたい。