去年ドキュメンタリー映画の「ニューヨーク公共図書館」を見て、その多岐にわたる役割や機能に驚き、多種多様な人種の集まる都市の「民主主義の柱」となっていることにとても感動しました。
それで、本作はドキュメンタリーではありませんが、公共図書館を舞台にしてるということで楽しみにしていました。
寒波が来てホームレスのためのシェルターも足りず、凍死しないようにと図書館に夜間避難しようとするホームレス達とそれを支援する図書館員、追い出そうとする検察官や警察との攻防をユーモラスに描いたドラマです。
最終的にどう決着つけるのかと思ってたら、あんなやり方でくるとは!
でも、丸腰で何も持たない弱者の彼らが、今まで存在を見てみぬふりされ、誰も耳を傾けてくれず、声をあげることすら諦めてきたけど、初めて自分達の声が人々に届き、応援してくれる人もいて、ホームレスにも人権があるし大切な命だということを体を張って声をあげれた事が、とても清々しく誇らしそうで、不思議なハッピーエンドでした。
英語のタイトルはシンプルに「公共」。
公共とは何かを考えさせられます。
本作でも「公共図書館は民主主義の最後の砦」というセリフがありました。
図書館が、ただ本を読んだり借りたり情報にアクセスする場所というだけではなく、民主主義を実践する場であることがとても素晴らしいです。
久しぶりにエミリオエステベスの活躍を見れたのも嬉しかったです。
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