蜂の巣の子供たちの続編かと思いきや、最初の方でその蜂の巣の子供たちが映画として撮られた後の孤児たちという設定が提示されて、そのキアロスタミ的な試みに驚き戸惑った。(というかやはりキアロスタミは清水宏のこと知っていたんじゃなかろうか)
しかし集落での暮らしの様子はみかへりの塔みたいな良さがあり、こういう自然な暮らしを生き生きと描かせたら清水宏の右に出るものはいないなとつくづく思った。
一部シーンで音ズレが起こっていたり途中子供が何を言ったのかまるで聞き取れない場面もあり申し訳なくも失笑しそうにもなったが、そういう問題も清水宏作品に関しては描写が好み過ぎるからあまり目くじらを立てるのも野暮かなと思ってしまう。
終盤にヌーヴェルヴァーグ的な撮り方の場面もあったけど、ここでも時代の先を行く描写をしてのけていたかと感嘆。