こいももか

おとうとのこいももかのレビュー・感想・評価

おとうと(2009年製作の映画)
3.7
おとうと
平成22年
市川 崑監督に捧ぐとなっていた。

吉永小百合と鶴瓶さんのきょうだい。
酒癖の悪い弟、金ぐせもひどい。
母のおとうと、おじさんが蒼井優演じる姪の結婚式で泥酔して相手の家族に怒られたりで結婚うまくいかなかったり。

だけど、やはりさいごは家族。
ほんとうに家族になれるひとは、そんな迷惑なことする人のことも家族と思ってくれるやさしさがある。加瀬亮と蒼井優の関係がとても良かった。

弟が行き倒れて、もう治らない病気で病院から大阪ミナミの「みどりのいえ」という民営のホスピスにいると連絡を受けた姉。
やはり心配ですぐに会いに行く。
きょうだいのやりとりが、とてもあたたかかった。
弟の借金の肩代わりまでしてしまう生真面目な吉永小百合演じる姉と、自分はどうしょうもないと思いながらも姉に甘え、さいごは迷惑かけてすまんと謝る素直な弟。鍋焼きうどん、一緒に食べたかったんやって2人で食べる姿に涙。

おじさんに結婚式を台無しにされても、離婚してやさしい幼なじみの伴侶をみつけた姪もふたりで車で大阪に会いに行く。

間に合ったときの、おじさんのVサイン。もう楽にしていいのよって言ってあげる、あったかい施設の皆さん。

さいごは、家族とすごせたら一番だろうけど、家族だけでなく、てっちゃんみたいに、さいごの時を心からやさしくあったかく接してくれる人たちのそばで迎えられたらしあわせだなぁと思った。
家族と、やさしい相部屋の仲間とお医者さんと施設のみなさんに囲まれて眠るように旅立つ。
途中は、厄介な親類だと思ってしまったけど、大事な人たちに囲まれて、安心できて、よかったね。と、思った。
エンディング、加藤治子演じる祖母が、あの人が可哀想になってきちゃって。結婚式に呼んであげたら、って言ってくれたことに涙する姉。
家族って、やはり家族、
やはり縁あって家族なんだと、静かにあたたかく心に刻まれる物語でした。

中居くん、どこに出てたの〜汗