銀幕短評(番外編)
今回はですね、残念映画の総ざらえですよ。
「The French Dispatch of the Liberty, Kansas Evening Sun」
2021年、アメリカ。1時間48分、公開中。
総合評価 51点。
ウェス・アンダーソンの最新作、最新上映です。これは期待していましたよ。てっきり70点は軽くいくものと早とちりをしました。「犬ヶ島」はあんなに楽しめたのに、この映画ではびくとも笑えない。でもまわりの客の反応も あらかたそうでしたよ。クスリともいわずになにごとが起きるのかと みなで注視している。好みはひとそれぞれだとしても、なんだかつかれる映画ですね、肩にちからがはいる。きら星のようなあれら有名どころの俳優を、芝居はピカイチの無名の俳優にいっせいにスゲ替えたら、はたしてどこまで興趣が落ちるのか(あるいはキープするのか)、ちょっと見てみたいなあ。
この映画でわたしは2.6点をつけ、世評は4.0点です。話題作「ドライブ・マイ・カー」にわたしは1.5点をつけたのに対して、世評は4.1点です。これらはなかなかなっとくがいかないですね。ひとが(ほんとうは)つまらない映画をおもしろがって観ている、という意識ではまったくなく、これだけおおくのひとが味わっている楽しんでいる そのすぐれた映画を鑑賞するよろこびを、わたしは感じ取れていない。このもどかしさ、不条理、茫漠感。かなしくなりますね。
映画を楽しむことを波乗りをすることに、どこかの回でたとえましたが、いい波それも大波(つまりいい といわれている大作映画)にうまく乗れないことは、なかなかにくやしいものですね。ちょっとフォーム(体勢)にチカラがかかりすぎているかもしれない。もうすこし小さい波に乗り換えて、カラダの調子をふたたび慣らすのがいいかもしれない。そんな考えで観た小作品の羅列です。では、
「ウエンディ&ルーシー」
2008年、アメリカ。1時間20分。
最後まで。35点。
ルーシーをさがすはなし。中身のわりに長い。
「パリ20区、僕たちのクラス」
2008年、フランス。2時間4分。
最後まで。40点。
うさんくさい。
「父、帰る」
2003年、ロシア。1時間50分。
最後まで。55点。
結末を忘れました。
「魔女見習いをさがして」
2020年、日本。1時間31分。
最後まで。35点。
魔女が出てこないので、大がっかりしました。
「まともな男」
2015年、スイス。1時間32分。
最後まで。63点。
うそが積みあがる話し。いい映画ですよ。
「エスター」
2009年、アメリカ。2時間3分。
最後まで。32点。
長いですね。延々とつづく。
「ある夜、彼女は明け方を想う」
2022年、日本。45分。
最後まで。45点。
おまけの映画みたいですよ。
「SKIN短編」
2018年、アメリカ。21分。
最後まで。40点。
ちょっと後悔しますね。
「生きちゃった」
2020年、日本。1時間31分。
最後まで。40点。
内容忘れました。
「ムスタング」
2019年、アメリカ。1時間36分。
最後まで。60点。
野生馬を調教するはなし。
「転校生」
2012年、日本。20分。
最後まで。55点。
短編。不器用なんですね。
「フィン」
2020年、日本。35分。
最後まで。30点。
短編。主役に魅力がなさすぎ。
板の乗り方を、基礎からまなび直すときかもしれない。
フォームにへんなクセがついている気がします。
最後まで観た率が高いところだけは加点ですね。
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