うりた

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のうりたのレビュー・感想・評価

4.2
予想以上にめちゃくちゃ良くてびっくりした…。
『グランド・ブダペスト・ホテル』『犬ヶ島』と観てきて、ウェス・アンダーソンて映像とか色彩感覚すごいけど特別好きってほどでもなかったんですよね。
今回は本当に好きなやつだった。何がいいって話が良い。

ただ内容をここに書いても面白くはならなくて、そこはやっぱり映像との相乗効果というか。
死とか別れに無理くり意味を見出さず淡々と語られていくのに、何かしらの哀愁や潔さを感じ取れる。
ウェス監督の想像力と視聴者の想像力が合わさって作られる一つの作品という感じがした。
特に私は1話目がツボで…。看守と画家の関係性大好き。
エンドノート(だっけ?)で「何を書く?」との問いに記者たちが声を揃えて「死亡記事。」って言うところでなぜか泣いちゃった。
なんかわかんないけど…皆で編集長の死亡記事書こうって言うのが美しいな、素敵だなって…。

ゴリゴリ出てくる豪華な俳優陣もすごい。えっ、この人も!?って人が一瞬しか出てこなかったりするw
ティモシー・シャラメ最近ほんといろいろ出てるな〜。相手役の子羨ましい…w

ワンシーンワンシーンのセットが凝りまくりで、これは制作大変だったろうな……。エキストラもすごい数。
監督は自分の頭の中のイメージを他のスタッフに伝えるのが上手いんだろうね。
じゃなきゃこんなん無理よ…。

色も構図も唯一無二の素晴らしい世界観で、映像に惹き込まれすぎて日本語字幕読み飛ばすことも多々。
こんなにも日本語字幕が邪魔だと思ったことは無いし、字幕読む時間すら勿体なかった。英語がわかれば字幕無しで見れるのに。涙
うりた

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