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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のcathyのレビュー・感想・評価

3.5
美術のこだわりは素晴らしかったですが、ストーリーはちょっと飽きました。
もう少し現実の人物どうしのやり取りがないと、1つの雑誌、1つの映画としてオムニバスをまとめる意味があまり感じられない。
各ストーリーの中にさらにストーリーを語る人がいて、と入れ子構造で言ったり来たりするので、「今どこにいるんだっけ?」と迷子になりかけました。
登場人物のセリフがフランス語と英語を行き来する意図もよくわからなかった。
本気のときだけフランス語とかストーリーのキャラだけフランス語とかなのかと思いきや、モブキャラも普通にフランス語だったり1人のキャラがどっちも使ったりするし…
映像もパン(横移動)が多くてちょっと酔いました。
絵画のような静止、2部のカフェのセット、演劇の舞台のような2段ベッドで将来の夢を語るシーン、3部最後のアニメーションなどの演出は面白かったです。
ウェス・アンダーソンの世界に浸りたい方にはいいですが、そうでないなら犬が島とかグランドブダペストホテルとか、ストーリーが一本筋の過去作の方が見やすいかなと思いました。
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