うどん

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のうどんのレビュー・感想・評価

4.6
ずーーーっと見たかった作品!!

「五感」で楽しめた最高の作品

全編を通して、"世界観"がとってもキュートで、頬杖をついてうっとりが止まらない…。キャストがとっても豪華で、各エピソードに登場する俳優さん方にキャーキャーが止まらない…。
映画鑑賞は、映像をみて、声や音楽をきいて…だけど、今作は白黒映像とカラー映像を上手に使い分けていて、いろんな音がよく聞こえて、音楽も絶妙なタイミングで入ってくるから、作品中の手触りや料理の香り・味わいまでをも堪能した気分。

少し脱線するが、私は「読む」ことについては、電子媒体よりも圧倒的に紙のほうが好きだ。紙のページをめくるときの手触りがとても心地よいし、内容について思い出すときは、手触りとその内容から連想される色や香りのイメージが出てくる。だからなのか、私は夢の中で視覚・聴覚だけでなく、味覚・嗅覚・触覚までをも感じることが多い。

今作について、あるフォロワーさんが「雑談を読むような」とレビューされていたが、その通りだなあと実感。だからこそ、今作の鑑賞は、本を読んだり夢を見たりするのと同じ感覚で、現実のような夢のような世界観にどっぷり没入できて、最高の時間だった。エンドロールのポスターもかわいいこと!!ブルーレイ購入しようかしら…。

以下、各エピソードの感想メモ
【自転車】
過去と現在を二分割した画面に写した対比、朝・昼・夜で変わる街並み、各スポットでの特色がぜぇーんぶ私好み。サイクリングしたくなった。

【ストーリー#1】
レア・セドゥ様のお体の美しいこと…。囚人モーゼスと看守シモーヌの関係性にクスリとしちゃう、かわいい話。「全てシモーヌだ」というモーゼスの呟きの直後に、シモーヌが作品前を闊歩するカメラワークが一番印象的。乱闘シーンとその前後に爆笑。ティルダ様にもニヤリ。

【ストーリー#2】
ティモシーは髭をはやしても、ガスマスクをかぶってもイケメンだということが、はっきりした。クリストフ・ヴァルツさん、チョイ役すぎる〜。女性記者クレメンツの寂しさを覗いたようで、なんだかしょんみり。途中の舞台シーンの演出がとっても良かった。所々流れるフレンチ音楽をレコードで聴きたい。世紀のチェス対決、学生ゼフィレッリの詩が印象的。

【ストーリー#3】
ジェフリー・ライトさんの声・話し方がとても好み。豪華俳優陣の使い方がチョイ役で贅沢だあ。ネスカフィエの料理がひたすら気になる!なんて美味しそうなの!テンポ良く進むストーリーに釘付け。肝心の部分をアニメにしちゃうセンス、面白くてかわいい作画、最高ですっ。署長とママン、ジジが大好き。記者とネスカフィエの会話が素敵だった。
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