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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のtntnのレビュー・感想・評価

3.9
白黒かカラーか、カメラはどこに置くのか、どのタイミングどれほど動くのか、サントラは?台詞は?という、あらゆる選択を気が狂うほど厳密に行われると、ストーリーが多少なくとも見れる。
活字文化、というか「事象を表現の形で記述し保存する」すべての人々への愛に満ちている。『グランド・ブダペスト・ホテル』もそういう映画だった。しかし、そうしたテーマを映像で語っているとはどういうことかは最後までわからなかった。実写映像が動くことの気持ちよさを回避しているように見えて(クライマックスをカートゥーンで処理するとか)、その意図もいまいちわからん。第3幕の白黒映像は、めっちゃファスビンダーぽい。というか思い切りのいい構図なども『不安と魂』『ベロニカ・フォスのあこがれ』あたりを想起。
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