おなべ

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊のおなべのレビュー・感想・評価

3.6
◉《ウェス・アンダーソン》監督らしさが詰まった作品。

◉老舗雑誌「フレンチ・ディスパッチ」の編集長が急死したのをきっかけに、彼の遺言により最終号(廃刊)を迎える事になった。フランスの架空の町アンニュイ=シュール=ブラゼを舞台に、最終号の記事が映像化され、4つの異なる物語が紡がれる…。

◉予め群像劇である事を念頭に鑑賞をオススメ。また、アメリカの雑誌や文学周りの知識、フランスの知識があるとより楽しめるかも。

◉映像の見せ方の豊富さはピカイチ。雑誌という平面な世界を、見事に映像に昇華。整頓された上下・左右・前後(奥行き)+タイムラプス+アニメーション。画面全体を使った立体的な映像遊びが随所に散見され、全てがセンス抜群だった。

◉なんでも本作は、アメリカで実際に存在した記者や文化人、文芸作品を基にキャラ造形が為されているとか。それらの文学に造詣が深くない自分にとっては十分に楽しめず、元ネタが分からない為、画面一杯に散らばる情報量の多さに圧倒され、眠たくなる結果に…。自分の映画偏差値の低さを呪いたい…。
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