以前の作品に比べたら少し難解かな。フレンチディスパッチという雑誌の最終号に載せる話をそれぞれの記者が選んで、それを映像化してるってことだよね。
モノクロシーンが多くてせっかくのアンダーソンらしさが少なかったように思う。構成やシュールさ、カメラワークは変わらずだけど、アンダーソン作品を観たことない人には5.6作観てからどうぞって言うかな。
ティモシー・シャラメのアンニュイな存在感がアンダーソン作品にマッチしてる。ティルダ様といい、少し人外的美を持つ人が似合うね。
話としては学生運動が一番好きだったかも。中年女性と燃える青年のちぐはぐな関係、男子と女子のうまく噛み合わないすれ違いとか、なんだか生々しかった。
女性刑務官と男性精神病棟収監囚人のヌードモデルと天才画家って奇妙な関係も好きだったな。