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見えない目撃者のtakerattaのネタバレレビュー・内容・結末

見えない目撃者(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

原作は韓国映画のようです。
今回の鑑賞作品は、2015年リメイク中国版につぎ、
日本版として、この邦題でリメイクされた、2019年作品。

Rating : R+15指定 (グロテスク)

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山男たち(登山家)で日本中の頂を極めたい男どもには、巷にきく、「どっこいしょ」という
オッサンめいた掛け声の由来が、

実は、仏教や山伏などの修験道に由来してる事を知ってる方も多いかもしれない。

どっこいしょ、は、六根清浄(ろっこんしょうじょう)のなまりから。

六根は、人間の不浄な災いを呼ぶ、眼根(視覚)、耳根(聴覚)、鼻根(臭覚)、舌根(味覚)、身根(触覚)、それに加え、第六感である、意根(意識)。

これを清浄(しょうじょう:清めること)して
山登りする時に、付く六角の杖に鈴を付け、
「六根清浄、お山は晴天」(身を清めて、山神に山岳の天候の無事を唱える、そんな掛け声)
どっこいしょの、大元になろうか。

さて、今回のストーリーのネタバレは、他に任せるにして、
この眼根(視覚)を失った、元将来有望なはずだった警察官の女性が、
視覚を失った分、他の感覚が研ぎ澄まされ

見えない世界の中に、見付けてしまえた事件を追うストーリー。


どうだろう?

私は、原作の韓国版や、リメイクの中国版を、まだ鑑賞せずに、この作品を観てしまったが、

時間があれば、それぞれの、お国柄や
原作との対比は、興味が湧きそうだ。


最近、目の病で、自分も視力の左右差が極端になり、生活中々大変だったりする。

めまいや、頭痛、肩凝りと。
おまけに車椅子を漕ぐとなると、片目眼帯な訳で、
距離感がつかめない。

全くどうにもならない、ヘタレな絶望感を味わっていたりする。

そんな自分には、just in timeなストーリーでもあった。


主演は、吉岡里帆さん。

可愛らしく美しいCMの印象とは、打って変わって、シリアスで、演技派だと、いい意味での裏切りもあり、とても良い印象と、新たな一面を発見出来ました!

猟奇的な殺人と遺体損壊は、見るに耐え難いのですが、それに理由があるとなると、
警察のデカも、警察の威信を賭けた捜査になる訳で。

ドンパチのデカものとは違う、スリルとサスペンスとグロテスクの、ミックスに、
予測の斜め上に、解が見えてくる怖さ!

ビビりな私には、ひぇ〜〜!とね。
身をよじくりながら、ラストまで観てしまいました。

中々面白かったし、計らずも、感動もしてしまい
ホロリと泣いてしまいました。


時代背景的な観点でみると、児ポ法 成立が、平成11年(1999年)

大きな事件では、慶應義塾大学院生で33歳の男が経営していた、JKリフレが摘発。
初の逮捕だったかと薄ら記憶に残っている。

えー!、何で33歳の大学院生なんだ〜???

と意味の分からなさと、JKビジネスと社会の闇、資金の流れを明かしきれていない、モヤっとしたダークサイドを覚えていた。

私は女性恐怖あるし、そういう女遊び的なものは、出来ないし、したいと思えない人なので
何とも理解に苦しむが

そんなおりに、このストーリー持ってきたのは
絶妙にも感じた。

保持だけで児ポ法違反、連れ歩いて、児童福祉法(昭和22年成立, 1947年)違反(淫行)と

ダブルでアウトなのに、虞犯少女買う輩がいるという、現代のおぞましさ。

事実は小説より奇也り、とはこれ正に残念なほどに。


演者さまは、JK役の俳優さんが居られるわけで、
少し残虐過ぎて涙ぐましく感じてしまった。

ラストシーンまで圧倒的なハラハラドキドキと、
見えていない中で、よくもまあ、闘うね!という
勇敢さや、そのアップ&ダウンな展開は、飽きないです。

グロいとこありますが、
それを上回る演技力とシナリオの良さに、充足感がありました。

コーラのペットボトルのキャップはしっかり閉めてから、ご鑑賞なさられてみて下さい。

おまけ :
ヨコハマヘリテージに収められた、割と有名なロケ地、神奈川県横浜市中区野毛町の、下町大衆酒場のある、大岡川沿いに、軽く右カーブした、
都橋商店街の、二階建て建物は、

かなり前のオリンピック時(1964年,昭和39年)に、露天営業してた屋台を一掃させるため、収容した、「野毛都橋商店街ビル」


撤去解体ならず、2016年(平成28年)、ノスタルジックな景観を後世に遺すと決まり、戦後建築としては初となる「横浜市歴史的建造物」に登録されたところでの撮影有りと。

建造物構築物好きには、建物萌えスポットアリと
そういった見どころもございました。

お勧め致します!

^ - ^)o コワカッタヨォー

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原案:Baced on the movie “BLIND” produced by Moon Watcher

監督:森淳一
脚本:藤井清美、森淳一

音楽:大間々昂
主題歌:みゆな「ユラレル」(A.S.A.B)

製作:村松秀信、加太孝明、Andy YOON、與田尚志、久保雅一、宮崎伸夫、有馬一昭、髙木雄一郎、猪野丈也
共同製作:YerHyun BAEK、DoJin KIM
エグゼクティブプロデューサー:紀伊宗之、Andy YOON
プロデューサー:小出真佐樹
共同プロデューサー:飯田雅裕
アソシエイトプロデューサー:高橋大典
ラインプロデューサー:山下秀治

撮影:高木風太
美術:禪洲幸久
照明:藤井勇
録音:竹内久史
装飾:森久美
衣装:宮本茉莉
ヘアメイク:佐野真知子
特殊メイク:江川悦子

編集:瀧田隆一
音響効果・音楽エディター:大河原将
スクリプター:湯澤ゆき
スチール:蒔苗仁

助監督:水野貴之

制作担当:星雅晴
警察監修:石坂隆昌
医療監修:中澤暁雄

ドッグトレーナー:宮忠臣
視聴覚取材協力:劇団ふぁんハウス
VFX:IMAGICA Lab.

オリジナル・サウンドトラック:Anchor Records

ノベライズ:豊田実加(小学館文庫)

企画・制作プロダクション:ROBOT、Moon Watcher
配給・製作幹事:東映

製作:「見えない目撃者」フィルムパートナーズ
(東映、ROBOT、Moon Watcher、東映ビデオ、小学館、朝日新聞社、イオンエンターテイメント、エー・チーム、エイベックス・エンタテインメント)
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