ナリコ

見えない目撃者のナリコのレビュー・感想・評価

見えない目撃者(2019年製作の映画)
4.3
目が見えない人はどういう具合に世界を見ているのか、に関しては自分が見えている以上想像するしかなく。
本作で描かれるような、暗闇の中、点字ブロックを見つけた瞬間にすっと光の筋が走って世界が形作られていく表現は、そうやって認識してんだなという説得力がありまして。

その視覚に障害を負った元警察を吉岡里帆が演じてますけど、演技が達者なもんで見応えがあった。

残酷描写にも力をちゃんと入れてて、ビデオで映し出される犯行の瞬間なんかは禍々しさがあってかなり良かったです。

ただあの、折角犯人をクローゼットに閉じ込めたなら応援が来るまで二人でベッド押さえてろよっつうか。
展開を作るための行動に思えてちょっと気になりましたわね。

犯人が何を思って儀式を行なっていたのか…をちょっと知りたいなぁと思う一方、捕まった後に動機を語られても臭いのであれで良かったんでしょう。

何度見ても面白いです。
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