エレキング

初恋のエレキングのネタバレレビュー・内容・結末

初恋(2020年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

●ストーリー
鬼才・三池崇史監督が窪田正孝を主演に迎えて描いたオリジナルストーリーで、余命わずかのボクサーが、偶然出会った少女と運命的な恋に落ちる一夜を描いた。天涯孤独の身で類まれな才能を持つ天才ボクサーの葛城レオは、試合でまさかのKO負けを喫し病院へとかつぎこまれた。医師から自分の余命がわずかであるという事実を突きつけられ、自暴自棄になりながら歌舞伎町の街を歩くレオの目に男に追われる少女モニカの姿が飛び込んでくる。ただごとではない様子からレオが反射的にパンチを食らわせた男は、ヤクザと裏で手を組む悪徳刑事・大伴だった。モニカは親の虐待から逃れるため歌舞伎町に流れ着き、ヤクザにとらわれていたという。レオは彼女を救うことを決意するが、その選択はレオがヤクザと大伴から追われる身となることを意味していた。レオ役を窪田、大伴役を大森南朋、モニカ役をオーディションで選ばれた新人の小西桜子がそれぞれ演じるほか、内野聖陽、染谷将太、ベッキー、村上淳、滝藤賢一、ベンガル、塩見三省らが顔をそろえる。

●感想
劇場で最初に観たとき、キャストをよく確認していなかったので、窪田正孝と染谷将太が「どっちがどっち?」となって困った。僕は似ている顔の判別が困難だ。
以前は、アンジェリーナ・ジョリーとジェニファー・ロペスの区別がつかず、同じ女優だと勘違いしていたこともある。

この映画で、一番面白かったのは、ヤクザの愛人のベッキーだ。それまで、お茶の間の人気者だったのが、不倫スキャンダルで一気にイメージダウンした。
この映画は、それを逆手に取った形で、ぶちきれたベッキーを観ることが出来る。
何度でも蘇る、まるでターミネーターだ。

劇中、カーアクションでアニメパートになる部分がある。
三池崇史監督は、「今はカースタントをやる人が六十過ぎのおじいちゃんになってしまって、あんなカースタントをやらせたら背骨が耐えられない」と話していたが、あのアニメパートは迫力があったし、スタイリッシュだったし、キル・ビルにもアニメパートがあるし、あれで良かったと思う。

ヒロインの小西桜子は、殆ど演技経験のない素人だが度胸があると思う。これからの成長に期待したい。映画でははまり役だった。

映画には、昭和の古臭いヤクザが登場する。さすが東映映画だと思った。

日本映画として撮るのであれば、これが限界だろうと思う。予算も撮影日数もCGIも桁外れなハリウッド映画とは土台が違いすぎる。
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