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初恋のmegurosのレビュー・感想・評価

初恋(2020年製作の映画)
3.4
中国マフィア殺し屋のチアチーが結局はレオら2人をホームセンターで生かすための存在に見えてしまったり、オフビートな笑いがキャラクタービルディングに役立っていなかったりといった脚本の部分。役者の間では演技プランがバラバラで、内野聖陽や塩見三省すら大根に見えてしまう演出の部分。歌舞伎町ロケでエキストラまで雇えなかったのかガヤが背景でスマホを構えていたり、撮影許可の問題で時間がなかったのかレオが大森南朋演じる大伴を殴るシーンで背後にいる人の姿勢がカットで繋がってなかったりといった撮影や編集の部分。

そして、三池崇史のビジョンを実写では撮りえない日本映画のバジェットについても終盤のあるシーンでは考えさせられた。もはやキャスト含めインディーズではない監督のインディーズ感が、過去作でも今作においてもムラになっている。

ホームセンターのシーンでは”イコライザー”日本版を期待したが面白いツールの気の利いた使い方はなかった。であれば、なぜホームセンターである必要があったのか?もう少し粘って考えられたのではないか。ただ、酔っ払い看護師の矢島舞美は印象に残った。あのキャラクターで続編が観たい。
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