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新宿泥棒日記の&yのレビュー・感想・評価

新宿泥棒日記(1969年製作の映画)
4.5
【2015/6/3:イメージフォーラム】
現在の新宿って、なんだか去勢でもされちゃったみたいだ。60年代新宿若者文化風俗地下教典でした。

自分が生まれるたった8年前(歳バレる)にこんなもん公開されてたのかという単純な驚きと、自分が小学生くらいの時にテレビで見てた大島渚の「芸能界ご意見番」的立ち位置とのギャップをどう解釈したらいいのか。そもそも「たった8年前」なのか、それとも「8年も前」なのか。そして、ツイッターで猫のことばっか呟いてる横尾忠則は本当に鳥男の横尾忠則なのか。唐十郎は意外とイケメンなんじゃないのか。
…など、どの感覚が正常なのかすら正直よく解らなくなりました。超ヘンな映画。

とはいえ、午前5時新宿のとあるカットなんかは奇跡のように美しかったり、不機嫌な女は「全然。」だけで会話できるんだよなーってくくくって笑っちゃうそうになったり、唐十郎の歌とか、普通に映画としても面白かった。

引用される「言葉なんて覚えるんじゃなかった」という詩(引用元知らない)。
学生時代紀伊国屋で万引きしてたことを公言する小沢健二が、90年代に「ありとあらゆる種類の言葉を知って 何も言えなくなるなんて そんなバカな過ちはしないのさ」と歌ったのは、これに対するアンサーなのか?!などと深いんだか浅いんだかわからん遠浅読みをしてしまった(故・オリーブ少女)。
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