やっと見る決心がついたので。。実話ベースということで最後には（すべてが納得とはいかずとも）然るべき罰が下ったとしてもやりきれない余韻が残った。冒頭に示されるひとつの事件をキーに、学校、児童院、近所と裁判所に集まった数だけいやそれ以上の大人たちが少なからず一度は見聞きした子どもへの虐待を見過ごしたことによって招かれた悲劇だった。子どもは世の中すべてで守り育てなければならない。ことばにすることは簡単だけど集団ましてや自分たち以外の要素（殺人犯とか）があると集団心理が作用してうまくいかない。結果、小さな子どもひとりがどうなったとしても大人なんて然程気にしないと、手を差し伸べる状況にも持っていけない。韓国では社会問題になっていると聞くけれど日本だって同じで類似した事件がきっと毎日どこかで起きている。ジャンホは勇敢だし賢かったね、異変を感じ取ったら自分だけでどうにかせずにきちんと大人を呼んだ。彼に救われた場面も多かっただろうと思う。前半は兄弟とジョンヨプとの距離を縮める場面が多いのでコミカルさも交えながら進んでいくけど子どもは大人が思う以上に賢い。自分たちを守ってくれる人をやり取りの中でしっかりと見極められるのだなという細かな表現が素晴らしい俳優陣によって散りばめられていた。
