Ryoko

バンデラス ウクライナの英雄のRyokoのレビュー・感想・評価

3.8
2014年、マイダン革命後のウクライナ東部ドネツク州にて親ロシア派部隊とウクライナ政府軍との争いを描いた作品。
戦争映画っぽいけど、ウクライナ軍のヒーローが主人公で、軍の中に潜んだスパイはだれか、親ロシア派組織の中で傭兵として戦う幼馴染との関係など、サスペンスや人間模様もよく利いたストーリーでひきつけられた。現在のウクライナ侵攻にもつながる話なので勉強になります。
ウクライナ映画なのであたりまえですが、ロシアは悪として描かれ、プロパガンダや虐殺などやっていることが最悪です。市民を利用して嘘ついて、ウクライナ政府を悪に仕立て上げるのは常套手段なんですかね。
ウクライナについて今までよく知らなかったけど、ロシアの脅威が常にあり、東部を中心に親ロシア派との内戦が続き、かなり苦しい歴史を歩んできたことがよくわかります。東部の地域は文化的にも心情的にもかなりロシアに近しい土地柄なんですね。
この映画でも言ってたけど、ウクライナ人なんていない、みなロシア人(スラブ人)だ、みたいな汎ロシア(スラブ)の考え方が今の時代でも一般市民にも沁み込んでいるのが驚き。どの民族が上とか下とか勝手に決めて、勝手に攻めてきて人の家壊して、勝手に国を名乗って、70年前とまったくやることが変わっていない。
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