如月カルラ

ディヴァイン・フューリー/使者の如月カルラのレビュー・感想・評価

3.5
韓国映画では珍しい?エクソシストもの。

主人公は幼い頃に父親を亡くして以来、神を信じず、格闘家として活躍していた。
時々頭に響く、神を殺せ、父の仇を打てという声。
そして試合の後に手のひらにできた謎の傷、祈祷師に言われた場所で出会ったアン神父。
このアン神父の父性がものすごく高くて、柔和で一見そこまで頼りにならなそうなのに、なんとなく信じて甘えたくなる気持ちがわかるなー!主人公のお父さんと少し似た雰囲気もあってか、完全にアン神父に父性を感じていたと思う。
主人公の手のひらの傷(スティグマ)が悪魔に対してめちゃくちゃ強くて、中盤までは主人公とアン神父で悪魔祓いをしていき、中盤以降は悪魔の出所でもある黒幕が心に傷を抱えている人々に悪魔を憑かせていくのを祓いながら、黒幕と対峙していく。

追い詰められた黒幕が自身の身体を悪魔に明け渡して以降は拳と拳のアクションが始まったので、それまでの聖水なんかを使った悪魔祓いと様相が変わったなーと思いつつ、主人公が格闘家であるって言う設定が復活したのでありかな、と。

正当なエクソシストものの流れを汲みながら、主人公の格闘家という設定も殺しきらず、神に対しての複雑な心境も描かれていたので綺麗なストーリーラインだったなと思った。
如月カルラ

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