津軽系こけし

はちどりの津軽系こけしのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
3.2
あの頃の私と、あの時期(とき)の韓国


【ノスタルジー】

✍️悩む→ノスタルジー→相談→悩む…の永久機関、それに各エピソードほとんど同じ調子なもんだから後半はもう退屈で退屈で

🟫監督キム・ボラが、思春期頃の自分自身を題材にした私小説的映画。当時の韓国の社会構造を織り交ぜながら、多感な少女の心情へと丁寧に迫ります。

🟧えらくノスタルジックな作品で、思春期頃の、繊細で、大袈裟で、不器用な感情模様が静かに映されてゆきます。
若い魂が、荒んだ家庭内の状況にいきどおりを覚えながら、どん詰まりの世界で答え求めて彷徨います。

🟨儒教とか、家父長とかいろいろ要素はあるけれど、いかんせんノスタルジーの押し売りが鬱陶しい。その上、各エピソードでも調子が変わらねえものだから、時間が経つごとに図々しさに拍車がかかります。

【私とウニの共通点】

🟥まあ多分、私とこの映画との軋轢を深めているのは、私の家庭環境がウニとほぼ変わらないことが原因でしょう。

🟥私は荒んだ家庭環境に疑問を持つようなことは意味がないと気付いたのでとうの昔にやめました。もちろん、流血沙汰とか行き過ぎた暴力であれば話は変わる。しかし、これくらいのことならどこの家でだって起こってるのではないだろうか?

🟦だからウニの葛藤なんか3割くらいしか理解できていないだろうし、儒教批判だなんだと巷では言われているが、私にはこの作品がそれらを批判しているようには受け取れませんでした。
むしろ、家父長とか儒教思想下にあった純情な心がどのように思い・苦しみ・考えるのかというところ一点を描こうとしているのではないかと思います。

【頭痛級のまとめ】

❓なんだかんだと言いましたが、いまいち魅力を理解しかねる映画でした。
でも映画祭で評価されてんだよなぁ…私の感性はまだまだ未熟のようです。
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