HELLOPANDABOOK

はちどりのHELLOPANDABOOKのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
3.0
主演のパクジフのこのスクリーンの中の透明感がないと成立しなかった。目上の人をたてる、儒教文化を垣間見ながら、2020年につくられた1994年舞台の映画。不思議なテンポのまま、不思議なリズムで最初から最後までいく。1994年といえば30年近く前。しかし、今も変わらぬ、人の顔は知っててもその心は知ってるか、というこの映画の一貫したテーマ。だから、何ひとつ、ヒロインは関わる顔と顔と家族でさえも、真意を教えてもらえない。わからない。見えない。おぼろげなだけ。でも、これって実際のところ、その通りで、なにもわからない、なにもはっきり伝えてもらえないまま、物事や人との交流は始まり終わっていく。理由もない。ワケもない。それをしっかり伝えきった作品だった。
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