ナユRA

はちどりのナユRAのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
4.2
実に変態的だね。サディスティックな快感と言いますか。息が詰まりそうな閉鎖的な世界で、美少女がハチドリのように懸命にバタバタと羽を動かす。その様子に、心がヒリヒリすると同時に興奮を覚えたな。実に変態的だね。まだまだ子供だけど少し大人になりはじめる第二次成長期の純真さと危うさとか、よくあの一瞬の期間のことを監督は感覚で覚えてたし、よく映像にできたね。すごいよ。

おかげで見ながら子供の頃を思い出したよ。時々、子供の頃に戻りたい。毎日何も考えずに幸せだったて人に出会すんだけど、正直びっくりする。わたしの場合この映画みたいに、不穏な感じを常に抱いてて、それは家族だったり、学校だったり、そんなにいいものではなかったよ。

不穏の正体が、思春期特有の心の揺れなら、それがなくなった今の方が楽だよ。自由だし幸せ。違う悩みや不幸はあるけど。

しかし、お茶のシーンは死ぬほどほっとして、憎いなあと思った。
茶器セットほしくなったし。
ご飯もだけど、誰かがいれてくれるお茶ほど心にしみるものないよなぁ。あのふっと肩の力が抜ける感じ。久方体験してないから映像見ながらなんか泣けた。
ナユRA

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