かわとも

はちどりのかわとものレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
4.0
あぁ…なんというか、14歳の世界。
混沌としている中に自我とか芽生えて葛藤していくトキ。
キラキラしてるような、鬱屈してるような…。

そんな風に感じました。

1994年。
どんな時代だったか。

家父長制のなかで、抑圧される、する家族の関係。
体面を気にしながら、圧力をかける『強い』父親。
お前のためと言いつつ、それは誰のため?と、昔かなーり思索したテーマに悶々とイライラとしながらも、過去をトレースしたような気持ちが湧きました。
父親と兄の力技に、虐待が香ります。
母親も諦めた顔をしてる…。
あるべき肩書を生きるのでなく、『あなた』を生きてほしい。いや、そうしなくては生きていかれない。

それぞれの人生。
出来事は突然起こる。スッとそれは隣にやってくる。幸せに思う事も、不幸に思う事も。
自分ことで精一杯でも仕方ないじゃない?と。
正しい生き方なんて、誰が決めるのか。誰が認めるのか。
そんな答えは貴女の中にしかない、はず。
だから、自分がどうしたいか。どう思っているかを泣きながら訴えるウニ。生き始めたんだって感じました。

繊細なカメラワーク。
家の扉、家の中から俯瞰で見た玄関方向の風景。印象的です。
かわとも

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