シネマスナイパーF

はちどりのシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

はちどり(2018年製作の映画)
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超上品な痛みと喪失
めっちゃ上品


長すぎねえかこれと思ったけど、確かにこの内容でやるならこの長さはありかもしれないと終わってから思った
感情の爆発を描く映画なら長すぎだけどこれはそういう映画ではないからね
あの年頃は、色々な出来事が次から次へと起こるし、だけども時間は長く感じる

背中越しのショットの数々が印象的ですよね
オープニングからそうですよね
まだ何者かどうか分からない、というより決められない年頃という点で非常に分かりやすく効果的だよな
ラストはちゃんと顔をこちらに向けて、映画を観る側的にいい表情を見せてくれる

メンターが超いいキャラクター
人としていい人とか以上に、人間として非常に魅力的なんですよね明らかに挫折を知っている感じがたまらない
知らない人に同情しすぎるなってのは格言ですよマジで

韓国人でなくとも、これがとてもリアルだってことは伝わる
実際の歴史を知らずとも、これがとてもリアルだってことは伝わる
つまりどこの誰からも共感を得ることが出来る青春映画ってことですよね
すぐ壊れてすぐ治る人間関係とかさ、そんなん誰だってあの頃に経験あるもん
女性だけの映画でないところも大きい
父と兄がそれぞれ躊躇い無く泣いてしまうあたり、現代向けのチューニングがちゃんとされている


いい映画です
次から次へと新しい芽が出てくるね