このレビューはネタバレを含みます
韓国映画、過激なシーンが含まれるものも多いですが、この作品は殺人事件を扱ったものにかかわらず、過激なシーンに驚かされることなく、安心して観ることができた。
韓国で2008年にはじまった、国民が裁判に参加する国民参与裁判の最初の判決の実話をもとに描かれている。
タイトルの8番目の男は、陪審員の8番の意。
8番の男の偶然知った事実と、納得いかないことは納得いかない、わからない、という性格から、絶対有罪と言われていた事件に少しずつ疑問が蓄積していく。
腹落ちしないことは正直に腹落ちするまで突き詰めることは大事。
早く終わらせたいから、面倒だからと、考えることを放棄してしまってはいけない。
何となく感じた違和感は、煙のある場所にたつ火のように、探り進めていくと、知らなかった真実へとたどり着く。
たどり着くまでの道のりが長いから、歩き出し、時間をかけることに勇気が要るけれど、それを探してこそ、人生だとも思う。