イワシ

ペサックの薔薇の乙女79のイワシのレビュー・感想・評価

ペサックの薔薇の乙女79(1979年製作の映画)
3.5
前作から11年後(78年にも撮影したが技術的ミスで素材が使用不可)、同じ場所での同じ行事、撮影スタッフもほぼ同じ。儀式の進行や撮影機材などの差異もあるが、最も目立つのは高層の集合住宅の存在か。薔薇の乙女はそこから現れ、自然と仰角/俯瞰のアングルが採用される。印象的なのは第一次世界大戦の記念モニュメントの前で空に放たれる鳩を放した際のアクションつなぎ。広場のモニュメント前で鳩を持つ薔薇の乙女の手から離れた鳩が飛び立つと、広場を俯瞰するロングショットで空に上昇する鳩を捉える。終盤で撮影クルーが映り、被写体となったクルーの撮影素材へ繋がれるのは『ナンバー・ゼロ』以降の作品だと考えると納得。

ユスターシュの希望では『ペサックの薔薇の乙女79』を先に上映し、その後で68年版の上映するのが理想だったそう。
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