Hideko

愛欲のセラピーのHidekoのレビュー・感想・評価

愛欲のセラピー(2019年製作の映画)
4.0
原題: Sibyl

本作、評価が低いようですが、私は好きです。

最初に言わせてるじゃないですか、娘に。
「私には上手に生きるための武器がない。」セラピストも所詮人間。転落し始めたら底まで落ちてしまってもおかしくない。精神というものは脆く崩れやすいものという見地に立って観ればシビルに同情の念さえ沸きます。

シビルが自分の患者を題材にして小説家としてのキャリアを取り戻そうとする行為自体は倫理的に違反であっても、少なくともマルゴはそれを受容していた。他の登場人物も恐らく同様ではないでしょうか。

日本人として観ると、恋愛やセックスに奔放過ぎると感じがちかも知れませんが、いつか読んだフランス人の本音を明かした記事に「ボーイフレンドが複数いる女性は全く珍しくない」と。まあ、その記事一つで決め付ける気はさらさらありませんが。

お国によっても、人によっても全く異なった恋愛観、人生観等があって当前で、それ故に他の方のレビューを拝読するのも楽しいというものです。

そして本作に登場した子どもたち(セラピーに来ていた子も含む)はピュアで和みました。

洋画を観る度に思いますが、邦題は難しいですね。『愛欲のセラピー』…。うーむ、うーむ 🤔

マルゴ(アデル・エグザルコプロス)が『アデル、ブルーは熱い色』からかなり経っているのもあり大人になっていました。イゴール(ギャスパー・ウリエル)が歌を歌いながらレストランの階段を登って来るシーンで、アデル・エグザルコプロスが赤い口紅で美しくメイクをしてフレームに大写しになるシーンがありますが、彼女本当に美しかった。『…熱い色』でも感じたことですが、ヤケになって叫ぶ演技はピカイチのままでした。

シビル役のビルジニー・エフィラもとても美しく魅力的な方ですね。彼女の作品は他に『おとなの恋の測り方』を観ましたが、こちらは本作よりは万人受けする作品だと思いますので、彼女は気になったけど本作はちょっと…。という方は是非😉💕
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